- 2022-3-22
- Yahoo!ショッピング
- ABテスト, STORE'S R∞, Yahoo!ショッピング, アールエイト, クーポン
クーポン発行はショップの売上アップのために有効な施策のひとつです。せっかく行うのであれば最小のコストで最大の成果を上げたいものですが、どんなクーポンが最も有効なのかというのは経験や感覚だけではなかなかはっきりとは分かりにくい面があります。
今回は、クーポンの効果の見極めに有効なABテストについて実例を交えて紹介します。
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ABテストとは
ABテストとは、2つのもののうちどちらがより良い成果を上げられるのかテストする手法です。クーポンだけでなく広告などでも用いられ、有名なところでは、アメリカのオバマ元大統領の公式サイトでABテストを使ってメインビジュアル等の改善を行っていたことが知られています。
クーポンの場合、例えば「送料無料クーポンと5%OFFクーポンどちらのほうが効果的か」といったことをテストすることができます。同時期に同じターゲット層を対象に行うのがポイントで、無作為に振り分けられたA・Bの2つのグループでどちらがより高い成果を上げるか比較し、より効果的な施策を見極めます。
ABテスト実施時のポイント
テストの目的を決める
Yahoo!ショッピングのアールエイトでは、簡単にクーポンのABテストが実施できる仕組みが用意されています。そのため、はっきりとした目的がないまま安易に実施してしまうこともあるようです。
店舗の状況や課題・狙いを踏まえ、何のためにABテストを行うのか明確にしておくことが大切です。
比較したい点以外はすべて同一であること
ABテストは時期とターゲットを揃えて比較することがポイントとなりますが、同じ時期でなくても、例えば1月は送料無料クーポン・2月は5%OFFクーポンを発行して比べてみればよいのではないかと思うかもしれません。
その場合、例えば仮に5%OFFクーポンのほうが高い成果を上げたとします。すると、送料無料より5%OFFのほうが有効だと結論づけそうになりますが、その店舗ではバレンタイン需要の影響で元々1月よりも2月のほうが売上が伸びやすい傾向があったとすると、単純に5%OFFクーポンのほうが有効だとは言い切れません。
同様に、性別や年代別など顧客属性で分けるのも、属性による購買行動の違いが影響する可能性があるため単純比較はできません。
純粋にクーポン内容の違いによる差を比較するためには、期間やターゲットを揃えることが必要です。
1ヶ月程度の期間を取ること
ABテストには、一般的に1ヶ月程度の期間を取ることが推奨されています。一週間や10日といった短期でははっきりした結果が出なかったり、反対に、突発的な要因で結果がぶれてしまうことも考えられます。かといって2〜3ヶ月といった長い期間をテストにあてるのも現実的ではないので、やはり1ヶ月程度を目安に設定するのが良いでしょう。
ABテストの実例
2021年11月にある店舗で100円クーポン・200円クーポンを発行しABテストを実施した事例を紹介します。
今回の狙い
今回ABテストを実施した店舗では、「現在約3,000円の平均単価をアップさせたい」という課題がありました。また、取り扱っているのが低単価商品であるため、なるべくコストをかけずに売上を作りたいという事情があり、100円・200円のクーポンでABテストを行いそれぞれどれだけの効果があるか調べることとしました。
100円クーポンと200円クーポンでは、200円のほうが効果的であるのは容易に予想できますが、今回に関しては実際にどのくらいの差が出るのかというのが調べたいポイントとなります。
結果として予想されるのは下記のようなパターンです。
・100円でも十分な単価アップ効果がある
・100円では不十分だが200円なら単価アップ効果がある
・200円でも単価アップには効果がない
どの結果になるかによって、100円のクーポンを発行するか、200円のクーポンを発行するか、あるいはクーポン以外の別の施策を検討するか見極めます。
アールエイトでのABテスト設定方法
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)にログインし、右側メニューから「キャンペーン登録」−「通常キャンペーン登録」をクリックします。
「キャンペーンの目的を選ぶ」で「カスタム」「条件を手動で選択する」を選び、配信対象者を選択します。ここでは全員を対象とするため、Yahoo!プレミアム会員の非会員・会員両方にチェックしました。
「アクションを設定する」の「クーポン」タブを選択し、「A/Bテストを実施する」にチェックを入れます。これにより、先ほど選択した配信対象者を無作為に分け、A・Bの2パターンのクーポンを発行することができます。
なお、テストグループの割合を50/50ではなく30/70など任意に設定したり、右下の「テストグループを追加する」から3つめ以降のグループを追加することもできますが、ここではシンプルにA/Bを50%/50%に設定します。
テストグループAの「クーポンを発行する」をクリックし、クーポンの内容を入力します。今回は2021年11月の1ヶ月間、3,400円以上で100円OFFに設定しました。
続けて、テストグループBのクーポンを発行します。期間を揃えるため、利用開始/終了日時は自動でテストグループAと同じになり、この画面で変更することはできません。Bのクーポンは3,400円以上で200円に設定しました。
元の画面に戻り、「キャンペーンの基本情報を設定する」の「キャンペーン名」を設定しました。このキャンペーン名はお客様には見えず、ストア管理用となります。「配信予約(クーポン発行)」をクリックすれば、クーポン発行完了です。
ABテストの結果
期間が終了したら、ABテストの結果を確認します。
アールエイト右側メニュー「通常キャンペーン管理」をクリックし、絞り込み条件を設定して実施したABテストを表示させます。
「通常キャンペーン一覧」の表にはA・Bのクーポンを合算した取扱額・平均購買率・注文者数が表示されていますが、「配信結果」欄の「A/Bテスト」をクリックすることでA・Bそれぞれの詳しい結果を見ることができます。
今回は予想通り、200円クーポンのほうが取扱額や客単価等で100円クーポンを上回る結果となりました。結果をさらに詳細に分析し、店舗として目指したい客単価や平均購買率、かけられるコスト等を踏まえて今後の施策に活かしていくことが重要です。
※続報告:2回目に同様のABテストを実施した所やはり同様に200円クーポンの方が取扱高は上昇しました。商品によって割引のインパクトが違うので割り引く金額は個々変更する必要はありますが、お得度合を上げて、平均単価を上昇させる1つの武器になりえます、新規の顧客向けや顧客ロイヤリティが高い顧客向けなど様々な形で検証して行く事で自店舗でどのパターンがユーザーの反応が良いのかを見極める事でより有効な手段として活用ができると考えられます。是非活用してみて下さい。(ヤフーショッピングの公式パートナーではありますが、公式回しではありません(汗))
Yahoo!ショッピングアールエイトのクーポン機能を使ってABテストをやってみた まとめ
Yahoo!ショッピングのSTORE’s R∞では、クーポンのABテストを簡単に設定し実施することができます。同じ期間で同じターゲットを無作為に振り分け、A・Bの2つのパターンのクーポンを発行することで、どちらのクーポンがより高い成果を上げられるのか、2つのクーポンにはどれだけの差があるのか正確に見極めることができます。Yahoo!ショッピングでより効果的なクーポンを発行したいと考える方はぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
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