大量商品登録において最も陥りやすい罠
大量登録される場合の殆どがパンフレットや資料、dataなどによる商品ページ化作業となる場合が
多く、その多くの場合は型番品番などの商品となります。その場合、
・簡単に沢山のデータ取得ができないか?
・メーカーから楽天やYahoo!ショッピング、Amazonなどのデータがもらえないか?
など、どの会社・店舗さんでも考える事だと思います。メーカーや卸の会社がデータを供給されて
いる場合も(スーパーデリバリーやネッシー、ネット卸などでデータを供給してくれる卸屋さんも多数存在
します)最近ではありますが、基本的にはネットにおいて型番品番製品を、卸先の会社へ供給する
場合では、価格競争が起こりやすくまた、同様のページが散乱する事で、店舗さんのメリットが
損なわれる場合もある事から、データ供給してくれる会社が、その商品をどのように販売展開している
か、また、どのようにデータ供給の仕方(在庫や商品開発ペースなど)をしているかについて、
判断材料の1つとなるかと思います。
※(前提として:型番品番に近い販売展開をされている店舗様向け記事です、
拘り商品は1品でLPを作って深堀するような販売展開の店舗向けの記事ではありません)
大量商品登録において最も陥りやすい罠
1.大量登録で起こりやすい罠
■データの入手について考える
パンフレットやカタログにおいてデータをすんなり供給してくれるメーカーでは、楽天市場や
ヤフーなどで大量に商品が登録されていないか確認する必要があります。簡単にデータ供給が
あるという事は、ライバル店も簡易に情報を入手している可能性がある為、価格競争に陥り
易いという点に注意が必要です。またそのような場合の殆どが、当たり前の話ではりますが
仕入れ量によって仕入れ価格ランクがありますので、価格競争でも正当な利益率確保は前提
条件です。無理な販売は何もメリットを生みません。
■大量登録の目的を登録数ありきになっていないか?
よく頂くお話で大量登録をしてほしいと依頼される事が多いのですが、それも数万単位です
ひと昔前であれば、ロングテール理論に相乗りした言われ方を多く耳にする事がありました、
いまだに楽天市場で2,3店舗出すと売上が1.5倍、2倍になるなどの都市伝説に近いお話を
頂く事もあります。商品数を沢山出せば売上があると言う流れは今はかなり厳しいお話となり
ます。ただ出さないと売れませんので、何をもって大量商品登録を実施するのかを明確にし、
登録後の売上をどのように上昇一定化させていくかを考える事が非常に大事ですし、大量登録
するからには商品登録において、どのような変化や売上へのインパクトがあったかへの結果検証
が求められます。
■商品登録を行うと売上が上がる流れを作れているか?
新商品やシーズンにおける商品登録は、プロパー登録として確保するとして、その他の
追加充実すべき商品や、同系統、同カテゴリー商品、同品質商品など、様々な販売している
商品との類似品などと
クロスセル
アップセル
できるような、販売につなげていける商品となっているかを常に考えて商品登録戦略を考える
必要があります。商品登録においては、主に店舗の販売方針と類似させ、登録品数や登録選定
を行い、期毎、又はシーズン毎に販売内容を確認し、常に販売傾向を注視する必要があります、
今は売れていても徐々に売上の傾向が変更していきます、常に変わっている前提でネット販売
を考える必要があります。ニーズに合わせた商品を供給するのも勿論大切ですが、メインで
販売する商品と同時にサブで販売する商品の比率をいかに競って行かせるかで売上の上昇度が
間違えなく変化していきます。その為にも月次や数か月単位での商品登録している商品の
(縦に数量を売る商品と、バラでロングテールに売れる商品を選別して切り分ける考え方)
販売実績と傾向、同梱率や販売率などを調査し、dataに基づいて計画的な商品登録を心掛ける
ことが重要です、どうしてもパンフレット毎やシーズン毎などにとらわれて、それ以上思考する
事を停止してしまいがちですが、忙しさにかまけてこの部分を置き去りにしてしまうと、忙しい
時にこそ次のステップの準備が重要となります。
2.社内作業と外注(商品登録代行)作業の切り分け
■社内作業について
社内で行う分は、
・社内でないと判らない作業
・指示が多岐にわたる事や、指示分岐が沢山ある商品
・社内ノウハウは業務上外部に知られたくない部分がある
などでは、指示の量やミスの確率などから外注に出さない方が良い場合もあります
その場合、社内においてバイトやパートなどをうまく使う事が殆どですが、やっぱり人工を
社内で確保する事は、柔軟な対応やスピード、即応性という意味で、安心感がありますので、
外注より社内作業という感情部分が優先される事も判断を鈍らせる部分ではあります。
何と言っても社内作業で一気通貫で出来てしまうのが良い物、そして外注やスタッフを減らして
効率よく運営するのは悪い物、のような風潮があるのも事実で、
・売上の規模感(売上高のみ)
・スタッフ人数や頭数(スタッフ人数バイトなども含む)
などで評価しがちな業界なので、あくまでもスタッフ一人当たりの生産性と効率を考慮した
上で、社内作業と外注(商品登録代行)などと切り分ける事が重要です。
■外注(商品登録代行)はどのように運用すべきか
商品登録代行依頼では、あくまでも店舗さんにメリットが出る部分でしかおすすめしません
社内で効率よく、安いコストで効率化できている部分では無理に外注に切り替える必要がない
とも提案しております。あえて
書かせて頂くと、人件費コストとは、日給や時給などの他に付帯経費が必ずかかる物です、
またスタッフを運用するにあたり管理者は必要ですし、また教育や指導、採用時の人間性
なども見る必要がある事から、ある程度の人事という運用が必要となります。当然の事ながら
労務管理もです。その点、商品登録代行では、業務の内容と目的がはっきりしていますし、
そもそも商品登録代行においてはプロフェッショナルである訳なので、基本的なチェックや
肝心な部分でミスをしない、納期を守るなど、業務委託者として最後まで仕事をすることが
目的であり、成果となります。また売り上げ上昇期に、攻勢をかけて販売を促す為に、
早期に商品登録を行いたい場合や、スタッフ減やスタッフ確保が難しい場合など、必要な場面
も必ずありますので、そのような場合は外注を使う方が便利そして早く結果を出すことが
出来ます。
3.大量商品登録まとめ
店舗運営において商品登録が販売戦略の1つであり、様々な要素の構成単位の最小単位となる
ことから、販売方針や結果についての、結果検証を常に行いつつ、実際に売上に直結している商品や、
登録時には反応していないがシーズン時に販売に繋がっているなど、登録数が増えてくれば来るほど
結果検証しなくなる、ざっくり運営となってしまいます。大量商品登録における多くの罠は、
商品登録が義務となり、ルーチン化する事が大きな危険の1つです。商品登録する事が仕事ではあり
ません。結果として商品登録が販売に繋がる事が目的であり、大量に登録する事でその効率を上げる
事が最大の目的であります。