Yahooショッピング 出店 へのメリット・デメリットとは【2025年度版】

楽天市場Amazonに次ぐ大手モールとして人気のYahoo!ショッピングは、EC出店を考える人にとって気になる存在です。始めてネットショップに取り組む人、すでに独自ECや楽天・Amazonで取り組んでいる人も、ぜひ2025年現在のYahoo!ショッピング出店(ヤフーショッピング)へのメリット・デメリットを確認してみてはいかがでしょうか。

2025年4月18日初稿
2025年8月:追記

商品登録ドットコムはYahoo!ショッピングの認定コマースパートナーです。

最新決算資料に見るYahooショッピング

まずは、2025年2月に発表された2024年度第3四半期の決算資料をチェックします。

引用:https://www.lycorp.co.jp/ja/ir/library/presentations/main/013/teaserItems2/03/linkList/02/link/jp2024q3_presentation.pdf

LINEヤフー株式会社のコマース事業取扱高を示した資料です。最も多くの割合を占める国内ショッピングは、前年同期比+377億円となっています。Yahoo!ショッピングについては、11月・12月の販促施策が好調だったことや、12月から開始したYahoo!ふるさと納税によって注文者数・注文単価が伸び、取扱高はYoY+9.5%という伸びを見せています。

11月前半に行われたヤフービッグボーナス、12月上旬〜中旬に行われた超PayPay祭といたイベントの影響が大きかったようです。例年季節的に、ブラックフライデーやお歳暮・冬ギフト、年末商戦などが相次ぎ、お客様の購買意欲が高まるタイミングであることに加え、Yahoo!ショッピング独自の展開によって前年以上の盛り上がりとなっていたことが分かります。

引用:https://www.lycorp.co.jp/ja/ir/library/presentations/main/013/teaserItems2/03/linkList/02/link/jp2024q3_presentation.pdf

こちらは全社の業績分析資料です。LINEヤフーにはアカウント広告などのメディア事業、コマース事業のなかにもYahoo!ショッピング以外にZOZO・アスクルなどありますが、Yahoo!ショッピングが売上収益の伸びの一角を占める重要な存在であることが分かります。

楽天・Amazon・ヤフーショッピングとの比較

出典:カイドキhttps://mag.app-liv.jp/archive/142044/

2023年6月に行われたインターネット調査によると、「年に1回以上利用するECモール」「最も頻繁に利用するECモール」でYahoo!ショッピングはAmazon・楽天に次いで3位となっています。Amazon・楽天には及ばない一方、4位以下には大きな差をつけているのも事実です。出店者としても、Yahoo!ショッピングは決して無視できない存在といえます。

Yahooショッピング出店のメリット

初期費用・月額費用が無料

 楽天AmazonYahoo!ショッピング
初期費用60,000円0円0円
月額費用25,000円〜4,900円(大口出品)0円

Yahoo!ショッピング(ヤフーショッピング)に出店する大きなメリットとして、初期費用・月額費用が無料である点が挙げられます。

昨今はBASEなど無料で利用できるECカートが多数あり人気を博していますが、集客面を考えるとやはり大手モールへの出店は魅力的です。しかし、特に楽天では費用が高く、最も手軽ながんばれ!プランでも初期費用と年間一括払いの月額費用を合わせて36万円となります。Amazonは初期費用はかかりませんが、大口出品の場合月額費用が4,900円かかります。

Yahoo!ショッピングは初期費用・月額費用がどちらも0円で、コストをかけずに出店することができます。実際に売れたらポイント原資やキャンペーン原資・決済サービス手数料などが発生する仕組みなので、出店に興味はあるがどのくらい売れるか不安だという方でも気軽にトライすることができます。

ポイント経済圏によるシナジー効果

出典:https://mmdlabo.jp/investigation/detail_2407.html

MMD研究所が2025年1月に行った調査によると、ポイント経済圏を意識し始めたきっかけとして、PayPay経済圏では「QR・バーコード決済」が46.0%と高い数字を示しています。

楽天はECサイトが35.2%で1位であり、楽天市場でのショッピングをきっかけとして楽天経済圏を意識し、クレジットカード等の利用を広げていく動きが主流となっているようです。これに対し、PayPay経済圏の場合、QR決済のPayPayをきっかけにPayPayポイントを意識し、ポイントを貯めたり利用したりできるYahoo!ショッピングへ流入していく流れがあると考えられます。

出典:https://shopping.yahoo.co.jp/promotion/sale/ppf/

Yahoo!ショッピングでは直近で3月に超PayPay祭が開催されますが、ここではPayPayでの支払いやLYPプレミアム会員であることによってポイントが上乗せされます。こうしたイベントによって、PayPay経済圏の住人のYahoo!ショッピング利用が促進されている側面は間違いなくあるでしょう。

外部リンクの設置が可能

Yahoo!ショッピングでは、商品ページ内に外部リンクを設置することができます。

このような注意画面が表示されますが、この画面上のリンクをクリックするとYahoo!ショッピング以外のページへアクセスすることができます。

これを利用して、自社ECサイトやSNSへの誘導策として活用するのも一案です。

Yahooショッピング出店のデメリット

競合が多い

出典:https://www.rakuten.co.jp/ec/compare/

Yahoo!ショッピングの出店店舗数は、楽天やAmazonと比べて際立って多いです。メリットとして初期費用・月額費用が無料であることを挙げましたが、その反面、手軽に出店できるがゆえに競合が非常に多い状況にもなっています。

広告やポイント原資への費用投下が必要

競合が多い状況のなかでお客様に選ばれるには、広告費用の投下が必要になります。PRオプション・アイテムマッチ(ストアマッチ)広告・ディスプレイ広告・ソリューションパッケージ広告などがあり、予算やターゲット等によって使い分けます。

また、店舗独自のポイント(ストアポイント)を高く設定することで差別化や競争力アップにつながりますが、原資は店舗負担となります。

このように、無料で出店できるとはいえ、集客のためにはある程度の費用投下が必要になる点は認識しておく必要があります。

デザインの自由度が低い

Yahoo!ショッピングでは2020〜2021年に新ストアデザインの導入が進み、ストアトップページや商品ページはすべてのショップでほぼ共通のレイアウトになりました。お客様にとって買い物がしやすくなる一方、ショップの独自色を出すのは難しくなりつつあるのが昨今の他のモールにも共通する流れです。

Yahoo!ショッピング出店のメリット・デメリット

Yahoo!ショッピング出店の為の2021年と2025年のヤフーショッピング比較

2021年のヤフーショッピングは、新型コロナウイルス感染拡大による「巣ごもり需要」を追い風に堅調な成長を見せました。 多くの消費者が外出自粛・リモートワークの影響で日用品や家電、食品、アウトドアグッズやゲームなど多ジャンル商品へのニーズが高まりました。 また、PayPayポイント還元キャンペーンや「超PayPay祭」など大型販促で流通総額(GMV)が前年を大きく上回りました。 出店ストアへのサポート強化や配送ネットワークの効率化、UI改良も進み、個人や中小ストアの新規出店が増えました。品揃え・サービス両面で成長した一年となりました。 

Yahoo!ショッピング 2021年 vs 2025年 比較表

比較項目2021年2025年(予測・傾向)
💹 流通総額(GMV)約2.5兆円(巣ごもり需要で大幅増)約3兆円(堅調な成長・EC化率高止まり)
🎁 主なキャンペーン超PayPay祭、ポイント還元強化PayPay経済圏強化、AIによるパーソナライズ販促の拡大
👤 消費者動向日用品・食品・家電・趣味商品が人気サブスクリプション商品、デジタルサービスのニーズ拡大
🏪 出店ストア数約80万店(個人・中小の新規出店が増加)85万店超(増加継続、大手企業の参入も活発)
🔧 サービス・機能スマホUIの改良、PayPay連携強化、配送ネットワーク効率化AIレコメンド機能強化、即日配送やローカル配送の拡充
🌍 社会的背景コロナ禍によるEC利用増加コロナ収束後の「新しい日常」対応、生活様式変化への柔軟な対応

2021年のYahoo!ショッピングは「巣ごもり需要」を背景に急成長を遂げ、EC市場の拡大を牽引しました。一方、2025年にはテクノロジーとAIを軸に、個々のユーザーに最適化されたショッピング体験へと進化。PayPay経済圏の拡大や物流サービスの高度化などを通じて、さらに競争力を高めると予測されます。

Yahoo!の新しい販促ツール

Yahoo!ショッピングではここ最近続々と新しい販促ツールが追加されています。ポイントやクーポン、ストアニュースレター(メルマガ)といったこれまでのもの以外にもさまざまな施策が可能になっているので、是非一度チェックしてみてください。なお、以下で紹介するツールはプロモーションパッケージに加入している場合に利用できます。

あなただけのタイムセール

「あなただけのタイムセール」は、特に購買意欲の高いお客様のみを対象に24時間限定のセール価格を設定できる機能です。商品コードまたは商品タグによって、5%〜40%の定率割引でタイムセールが行えます。

購買意欲の高いお客様を自動的にターゲットにできることに加えて、お客様から見たときに「あなただけのタイムセール」という表示は特別感・限定感があり購買意欲をそそります。

「あなただけのタイムセール」は、ストアクリエイターProの集客・販促 – 販促(追加機能)メニュー内にあります。

「新規作成」ボタンから作成画面に進みます。開催日は、カレンダーから選択するほか、5のつく日・ゾロ目・日曜を一括選択することもできます。商品は、ストア内全品・もしくは商品コード・タグで指定できます。非対象商品を設定することも可能です。

VIPスタンプ

VIPスタンプは、お客様が同じストアで買い物をするごとにスタンプが貯まり、3つ貯めると次回のお買い物からポイント付与率がアップするというものです。リピート利用によっておトク度が高まる施策なので、リピーター獲得を目指したい店舗におすすめです。

スタンプ獲得下限価格は5〜3,000円で設定できます。また、スタンプが貯まりVIPとなった際に適用される特典倍率は1〜14倍で設定可能です。あとから設定を変えることもできますが、スタンプ獲得価格・特典倍率ともに変更幅には一定の制限があるため、あらかじめ十分検討して慎重に設定しましょう。

「VIPスタンプ」は、ストアクリエイターProの集客・販促 – 販促(追加機能)メニュー内にあります。

規約を一読し、特典倍率・スタンプ獲得下限価格を入力して「申し込む」をクリックします。

インテリジェントクーポン

インテリジェントクーポンは、AIによって選ばれたクーポンの効果がより高いユーザーを対象にクーポンを配信する機能です。クーポンを配信しなくても購入する可能性が高いユーザーは配信対象から外れるため、売上水準を維持しつつクーポンのコストは削減てき、販促費用の効率化が目指せるとされています。

なお、従来のクーポンと異なり、対象外のお客様はインテリジェントクーポンを獲得することができないため、メルマガやショップページのバナー等での訴求はしないよう注意してください。

「インテリジェントクーポン」は、ストアクリエイターProの集客・販促 – 販促(追加機能)メニュー内にあります。

インテリジェントクーポンの設定画面は、従来のクーポン設定画面と入力項目等はほぼ同様です。クーポン名、クーポンのカテゴリ、値引き(定額:円/定率:%)、利用開始/終了日時、クーポン画像、併用可否、対象商品は入力必須です。

ソーシャルギフト機能

ソーシャルギフトとは、住所を知らない相手にギフトを贈れる機能です。Yahoo!ショッピング以外でも、LINEギフトをはじめ、大手百貨店のECサイト等でもソーシャルギフト機能が展開されており、年々認知度が高まってきています。

2025年7月現在、Yahoo!ショッピングの商品ページ上ではソーシャルギフト機能がかなり目立つ形で訴求されています。

ソーシャルギフト機能の利用にあたって、特に店舗側での設定は必要ありません。

もしソーシャルギフトでの注文を受け付けない場合には設定の変更が必要です。ストアクリエイターProのストア構築 – カート設定 – オプション設定 に進み、「編集」ボタンから設定画面に進んでソーシャルギフトを「利用しない」に設定してください。

LINEとの連携強化

LINE公式アカウントは、私たちの日常においてかなり定着してきたといえるのではないでしょうか。飲食店やアパレル店舗などでLINE友だち登録を勧められる機会も多くなっています。

Yahoo!ショッピングでは、LINEとの連携が強化されています。LINE公式アカウントのYahoo!ショッピング独自機能として、下記のものが提供されています。

シナリオ配信機能

シナリオ配信とは、注文日から一定の間隔をおいて自動でLINEメッセージを配信する機能です。7日後、14日後、30日後、45日後、60日後、90日後と最大6回配信することができます。

購入した商品からのおすすめやストアの人気商品を紹介することで、さらなる購入や固定客化が期待できます。

シナリオ配信は、ストアクリエイターProの集客・販促 – LINE – シナリオLINEから行います。

自動配信メッセージ数の上限数、おすすめ商品・ランキングを配信する/しない、配信する場合は配信するタイミングを指定できます。

LINE限定ストアポイント、クーポン

LINE友だち登録しているお客様限定のポイントやクーポンを設定することができます。友だち登録しているお客様の購入を促すとともに、まだ友だち登録していないお客様の友だち登録を促す効果も期待できます。

ストアクリエイターProのポイント設定画面のなかに、LINE友だち限定倍率を設定できる箇所があります。設定方法は通常のストアポイントと同様です。

クーポン発行画面の最上部に、LINE限定クーポンに設定する項目があります。ここにチェックを入れることでLINE友だち限定クーポンにすることができます。

Yahooショッピング 出店 へのメリット・デメリットとは【2025年度版】 まとめ

Yahoo!ショッピングは、Amazon・楽天に次ぐ国内第3位の大手ECモールです。直近の決算資料でも前年同期比で10%近く取扱高が伸びており、活気あるモールといえます。初期費用・月額費用無料で出店できるのが最大のメリットで、PayPay経済圏の一角として確かな存在感を見せています。気軽に出店できる反面競合が多いため、集客には広告費用の投下などが避けられず、完全に無料で運営できるわけではない点には注意が必要です。

編集後記:ヤフーショッピングへの出店でお悩みの方へ

ヤフーショッピングへの出店を検討されている皆様、きっとメリットとデメリットの両面で悩まれていることと思います。ヤフーショッピングは店舗数が非常に多く、競争も激しいのが現状です。しかし、それは同時に多くのお客様と出会い、ビジネスを大きく広げるチャンスがあるということでもあります。ネットモールで成功するポイントは、いかに早く良いレビューや検索スコアを獲得し、お客様のリピートにつなげられるかにあります。楽天市場やAmazonでも“先行者有利”と言われるのは、レビュー数や知名度が積み重なるほど選ばれやすくなるからです。ヤフーショッピングも同様ですが、まだ他モールにはいない新しいお客様層がいるのは大きな特徴です。

また、Yahoo!ショッピングにはモール独自の広告やポイント施策、LINE連携、VIPポイントやAI運用クーポンといった多彩な集客機能があり、これらを上手に活用することで自店舗独自のファンを増やすことができます。2025年現在、ヤフーショッピングのポイント施策は業界でも特に充実しており、これを活かして大きく売上を伸ばしている店舗もたくさんあります。一方で、ネットモールでは実際に自分の店舗がどの位置にいるのか、どんな競合がいるのかがわかってしまいます。また、比較機能や価格順での並び替えなど、ユーザーが簡単に選べる仕組みも進化しています。特に型番商品を扱う店舗様には厳しさを感じる場面もあるでしょう。

もし「どう進めればいいのかわからない」「初期設定や申請が大変そう」と少しでも感じることがあれば、ぜひ『商品登録ドットコム』にご相談ください。当社はYahoo!ショッピングの初期設定代行からオープン審査代行、ヤフーショッピング 商品登録代行や店舗構築まで、トータルで店舗運営をサポートしています。これまでの多くの実績をもとに、それぞれの店舗様に最適な運用・販売戦略をご提案し、スムーズなスタートをお手伝いしています。ネットショップの成長余地は、これからも確実に広がっています。皆さまの新たなチャレンジを、商品登録ドットコムが全力でサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。私たちが皆さまの力強いパートナーになります!

商品登録ドットコムはYahoo!ショッピングの認定コマースパートナーです。

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